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素朴な銭湯も今は昔-海南・芦原温泉

和歌山市の郊外、海南市にある芦原温泉。越前の有名な温泉郷とは異なり、零細な銭湯である。
この頃はまだ温泉や銭湯といったことに興味は薄く、その日は車中泊の予定だったのでどこかで風呂に入れないかと探して見つけたものだった。それにしても、鄙びた渋い所を探りあてたものである。
浴室には地元の年配客が一人だけで、そもそも銭湯など前回何時入ったか記憶にも薄く、久々の銭湯独特のルールに少々戸惑いを覚えた。
この記事を書くのにちょっと調べると、残念ながら廃業されているようだ。番台の叔母さんとも少し話を交わしたが、いつまで続けられるかわからないといったようなことを言われていたような気がする。
(2011.08.13訪問)

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# by mago_emon3000 | 2019-10-07 21:42 | 近畿の浴場 | Comments(0)

外宮門前の象徴的旅館-山田館

伊勢神宮外宮門前街は、内宮のそれと比べると歴史的佇まいという点ではややその色合いが低い。
しかし一角には木造三階建の旅館建築があることで一帯を引き締めている。この山田館は大正初期創業の老舗で、奥には増築された近代的な棟もあるが、参道に面した部分は往時の佇まいを保っている。
古い町並や旅館を訪ねるのを趣味とするグループで泊ったもので、表の古い棟は今では余り客室として使われていないようだったが、ここを指定しての宿泊だった。部屋に入ると何だか傾いでいるようにも感じるが、それもこの建物が古いことの証だろう。
門前街として賑わいを極めた時代を語るものとして、建物としてはずっと残ってほしいものだ。
(2016.06.04宿泊)

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# by mago_emon3000 | 2019-10-03 22:45 | 東海・北陸の郷愁宿 | Comments(0)

幅広い利用客で賑わう-京都船岡温泉

京都は学生時代過した町ではあるが、当時は今のように古い町並やレトロといったことにも関心が薄かったため、改めて訪ねると懐かしさと同時に発見することがとても多い。
見方が変われば新たな発見だらけである。その一つが銭湯の多さだ。私はマンション住まいであったので銭湯とは無縁であったし、関心外のことだったのだろう。
京都西陣地区の北部にある「船岡温泉」。その名の通り船岡山の南に位置するが住んでいたところから比較的近いにもかかわらず当時は存在を知らなかった。温泉とあるが実際は銭湯である。しかし登録有形文化財に指定された京都では有名な銭湯であることを最近知り訪ねてみることにした。
銭湯といえば、地元の年配者が三々五々と集まり世間話をしつつといった光景が連想されるが、この船岡温泉は随分趣が異なっていた。まず入浴者の年齢層が低い。親子連れのほか学生と思しき若者も少なくない。学生の多い町といえ、今やというか私の時代から既に風呂無しのアパートに住む学生は少なかった。あえててここの物珍しさにひかれに定期的に通うのを楽しみにしているのだろうか。
そのようなことで、寂れた感じが全く無かった。建物も昔ながらのというよりは豪華なもので、それだけでも見る価値のあるものである。
今後も折を見て京都を再訪することになるだろうが、主目的の傍らでよいから銭湯にも入ってみようかと思っている。
(2017.09.02訪問)

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# by mago_emon3000 | 2019-09-29 22:20 | 近畿の浴場 | Comments(0)

街道港双方の客を受入れて-備前片上・ゑびすや荒木旅館(2)

「ゑびすや荒木旅館」続いてはレトロさや個性に満ちた館内の様々な風景を。

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大広間の外廊下には電話室が 四番なのでかなり初期に電話が引かれた様子

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電話室には番号表も残る

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大広間の外廊下には応接室が


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泊った部屋は最近リニューアルされたらしく古さは感じなかった 
しかし屋根は建築当時の屋久杉の板なのだそう


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庭や玄関先には備前焼の置物が多く それぞれオリジナル作品で貴重品という


この旅館、なんとか現状を維持しつつ延命したいといった宿も多い中で意欲的な経営スタイルを感じた。まず私が泊った翌週から風呂場をリニューアルされる予定とのこと。
私などは単純に古いものが残っている方が満足なのだが、歴史の点描を残しつつ現代の客にも対応させるというのが、古い旅館が永らえるには必須のことと思う。
女将さんもまだまだお若い方なので、エネルギッシュに展開してもらいたい。今後が楽しみな旅館である。

# by mago_emon3000 | 2019-09-23 20:33 | 山陽の郷愁宿 | Comments(0)

街道港双方の客を受入れて-備前片上・ゑびすや荒木旅館(1)

備前市の中心街の一つ・片上地区は江戸時代山陽道が通り宿駅が設けられ、また海にも面するところで港が発達し、美作方面の物資もここから積み出されていた。
残念ながら町並からは余り歴史を感じることはできない状態で、旅館もほとんどが止められている。その中にあってこの「ゑびすや荒木旅館」は安政3(1856)創業、街道を行く客そして港から上下船する客、海運関係など多くの客を受入れてきた。
旅館の隣が更地となっており、鰻の寝床状の奥行深い敷地が確認できるが、正面から見るといかにも地味な外観で、普通の住宅のようである。しかし玄関を抜けると長い廊下が伸び、土蔵のある中庭、そして客室棟と続く。増改築を経ているのか複雑な構造となっており、むろん写真に全体像を収めることはできない。
客室棟の裏側には小さな玄関がある。そこにも屋号が記され、ここから訪ねてくる客もあるのだという。これは恐らく、港からの客を迎え入れていた名残なのだろう。事実今でこそ海岸線まで少し距離があるが、かつては裏手から海が近かったとのことだ。このことからも陸海双方の客を迎え入れていたことがわかる。

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ゑびすや荒木旅館の正面玄関(旧山陽道側)

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奥行が深く複雑な建て方となっている

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土蔵のある中庭 玄関からはかなり奥に位置する

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裏手の玄関 港からの客に対応か?

現在旅館は女将と大女将とで切り盛りされているようだ。旅館の古い時代のことを大女将から色々説明を受けている中で驚いたものの一つが、二階部の大広間で昭和の有名歌手による、今で言うディナーショーが行われたということだ。
この広間は現在に至っても様々な集まりなどでよく利用されているとのこと。たまたま近くにそのような施設が少ないからかもしれないが、それもこの旅館が営業を続けられている理由だろう。
料理屋としても需要が少なからずあるようだ。

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二階の大広間 旅館の規模からしてもかなりの広さだ

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舞台の隅のこのスペース 芸妓がここで三味線などを弾いていたという

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館内各所で歴史そして珍しさを感じるものはまだ沢山あるが、長くなるので一旦ここまでとしまた改めて掲載する。
(2019.07.13宿泊)

# by mago_emon3000 | 2019-09-21 15:59 | 山陽の郷愁宿 | Comments(0)