地震にも耐え復活した銭湯―倉吉・大社湯
倉吉とその周辺には少し前、数年にわたって時々出張で泊ることがあり、その機会を利用して古い旅館や温泉旅館に泊ることもあった。倉吉の古い町並も歩いたが、そんな中で町並の中にあるレトロな銭湯「大社湯」のことを知った。
2016年秋に発生した地震により建物の一部が破損し休業中だったが、再開したという情報を聞いてこれはぜひ訪ねなくてはと思い、近くの旅館に到着後早速訪ねてみた。
大正湯の建物はとても地味で、なるほどこれまで気づくこともなかったわけである。このような銭湯が現役で、しかも地震の被害を経ても復活しているとは今やとても珍しくまた頼もしい例ではないだろうか。
入口の扉を開けるといかにも昔ながらの銭湯の風景があり、叔母さんが一人で守をしておられた。脱衣所には木製ロッカーや年代物の体重計、板張りの床。私は子供の頃も銭湯経験はほとんどないが、懐かしく落着くと感じるのはなぜだろう。
相客は地元の方らしい年配客が一人だけであったが、途中から出張族らしい青年群が5・6名入ってきた。ファンの間では結構有名な銭湯らしく、彼らも情報を得、入りに来たのだろう。そのせいで内部は撮影できなかったがかけ湯用の湯溜まりと複数の浴槽がある少々凝った造りで、印象に残る入浴体験であった。
古い町並の中にあることで一層その存在価値は高いものがあると思う。ここ最近倉吉に出張の機会がないがまた訪ねてみたいものである。
(2017.06.26訪問)
by mago_emon3000 | 2020-03-26 22:10 | 山陰の浴場 | Comments(0)