城崎温泉は木造多層階の旅館群が特徴で、町並としても貴重なところだ。
ざっと温泉街を歩いたことがあるだけで、温泉町としての風情を一度味わってみたいと思っていたところ、桜の時期に運よく登録有形文化財の旅館・三木屋の予約を押さえることができた。
創業300年ともいわれる老舗旅館で、今の建物は昭和2年築。しかし2013年に全面リニューアルされたという。HPなどで見ると外観は格式を感じるものだったが、その点が私にとっては少々気がかりであった。
リニューアルというとどこか画一化されてしまうようなきらいがあるが、300年の歴史からか、玄関の佇まいからもそれは感じられないのは流石と感じた。客室階の廊下の洗面台など、改装前の状態を残した姿もあり、それらはあえて残したものなのか。
料理も地物を使った会席料理で、専属の料理人を従えているとのことだった。
家族のある記念で泊ったもので、私の個人的探訪ではまず泊まることのない高級宿だが、選択権は私にあったので、泊ってみたいと思っていた城崎で伝統的な旅館という条件に一致したこの旅館を選んだわけだ。たまにはこのクラスの旅館に泊ってみるのもよいものだ。
城崎温泉は外湯が基本で、共同浴場には三箇所入った一方で、内湯に入る余地がなかったのが唯一心残りであった。
【2017.04.08宿泊】

泊った客室

