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津軽海峡を望む濃厚な湯-下風呂温泉・大湯

下北半島の津軽海峡側に下風呂温泉という温泉場がある。江戸時代には漁村であるとともに温泉街としても既に知られており、共同浴場のひとつ大湯は貞享4(1687)年にその名が記録されている。
温泉街には近代的なビル型旅館も見られるが、一歩山手に入ると趣のある旅館が散見され、その一角に大湯はあった。
伝統的といった雰囲気よりもシンプルな昔ながらからの共同浴場といった佇まいで、午後のまだ浅い時間帯だったので他に一人入浴客があるだけだった。浴場内はヒバ材が床材として用いられ、湯でぬれた部分では足が滑る。浴槽が二つ並び、一つは相当熱いとのことだったのでもう一つの方に。驚いたのがその濃い泉質で、常時掛け流されている湯は白濁し、硫黄臭が漂う。
この後大畑の町並を散策後今日泊る温泉宿に向ったが、そこは素直な湯で、それよりもまだ下風呂温泉の匂いが体に染み付いているのを感じた。相客がシャワーの湯で体を流してから出ていた理由がわかった。
この共同浴場が閉鎖・移転するとの情報を耳にした。ちょっと調べると来年度中には行われるということで、この風情ある浴場ももうあとわずかのようだ。
(2018.04.30訪問)

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下風呂温泉大湯の建物

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浴槽が二槽並ぶ 浴室の床はヒバ材が使用されている

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付近の旅館街


by mago_emon3000 | 2019-11-08 22:57 | 北海道・東北の浴場 | Comments(0)