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市比野温泉の鄙びた共同湯-丸山温泉

市比野温泉は薩摩の奥座敷ともいわれるそうで、大型温泉旅館も見られるが私はそちらには興味を覚えることはない。町並探訪とともに、ふとしたことで知った鄙びた日帰り湯「丸山温泉」に入湯してみようという目的でここを訪ねた。
町の中心には城後川という川が流れ、左岸側が古い商店街や温泉旅館のあるエリアだ。
肝心のその丸山温泉を橋のたもとから見ると、正直なところ本当に営業しているのかと思わせるような外観である。しかし屋上には「宿泊・休憩・自炊」といった文字が屋上に見られる。もとは旅館だったのか。確認はできなかったが、今でも宿泊客を受け入れているのかもしれない。
浴室棟のそばに受付棟があり150円を払うと、至ってシンプルな脱衣場と浴場が迎えてくれた。しかし橋の上から見たイメージとは異なって、清掃も行き届き入り心地のよい湯であった。丸く縁取りされたタイル貼りの浴槽はなかなかレトロ感もあった。
午後浅い時間帯ではあったが、入れ替わり立ち代わり地元の客や遠方からと思われる客もあって案外賑わいを見せていた。地元客の一人と少しお話したところによると、温泉街には他に2つの共同湯はあるが、外部の団体により運営され昼時間はやってないとのことで、ここが一番落ち着くと言っておられた。
アルカリ単純温泉で肌触りが滑らかで、少し熱めの湯は冬場の立ち寄り湯に適していた。川に向っては全面窓になっており、浴室内は明るい。
地元の方々はこんな素朴で良質な昼風呂に低料金で気軽に入れるとは、なんとも贅沢なものである。
(2019.01.03訪問)

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川沿いにある浴室棟 屋上の看板に丸山温泉、旅館 宿泊といった色褪せた文字が見える

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橋のたもとの駐車場わきには素朴な手書きの看板が


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受付棟 奥が浴室となっている


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シンプルながらタイル貼りのなかなかレトロ感のある浴室(ネットより拝借)



# by mago_emon3000 | 2020-01-19 22:51 | 九州の浴場 | Comments(0)

津山・旅館お多福

津山市周辺へ出張ということで、そういえば市内には結構古い旅館があったと思い色々調べていると、素泊り5000円前後で気軽に泊まれる旅館が数軒あった。その中で伝統的構えでこじんまりした「お多福」という旅館を2泊予約した。
当日訪ねると、以前は周辺にも数軒の旅館が並んでいた界隈だったが、営業されているのはこの「お多福」だけになっているようだ。当日は花火大会の開催日だったからか、他に5・6名ほどのアジア系旅行者グループの客があった。
宿は昭和3年創業とのこと。旅館名が毛筆体で記されたガラス戸を開けると、柱時計に屏風絵、水墨画の掛け軸などいかにも古い旅館の玄関といった光景に迎えられる。「津山第七號 料理屋」との木製標識もある。廊下の古い鏡には「麺類御料理 お多福」との文字もあった。今は素泊り中心のようだが、もとは料理旅館だったらしい。
案内されたのは2回のこじんまりした部屋で、畳も入れ替えられ清掃も行き届いており、このような姿勢には好感を抱く。玄関や共通のスペースは古い造作を表に出しながらも、客の過ごす箇所は新しくし快適に過ごせるようとの配慮だ。部屋は小さな中庭を囲んで配されているのも印象的だった。
後でネットで知ったことだが、この旅館には郷土の偉人の書や絵画などが多く保管されているとのことで、なるほど廊下などにも額縁や掛軸などがあちこちに見られ、それだけでも貴重性が高い。ご夫婦で経営されているようで、ぜひとも末永く続けてほしいものだ。
(2018.08.05宿泊)

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旅館お多福の外観


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玄関をくぐると大きな柱時計がまず目につく 料理屋の標識や刀置きもある


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部屋の様子


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館内のあちこちに地元の偉人のものといわれる絵画や書が飾られていた


# by mago_emon3000 | 2020-01-13 16:54 | 山陽の郷愁宿 | Comments(0)

子供の頃に泊まった記憶は余りなかったがー温泉津温泉・ますや旅館

古くは大森銀山の銀の積出し港として、そして温泉地として古い歴史を持つ温泉津。近代的な建物はほとんどなく、鄙びた温泉場というにふさわしい佇まいを残している。
そんな一角にますや旅館がある。創業明治43年、もとは廻船問屋を営み船員の宿泊を受けていたことが始まりという。外観こそ改装されているが増築を重ねたらしい複雑な配置の棟構えで、表構えからは想像しにくい広い敷地を持っており、老舗旅館というにふさわしいものであった。
この旅館には小学3・4年の頃泊まったことがあるのだが、その時の海水浴の情景はよく覚えているものの、子供にはこのような旅館は興味を抱くはずもなく、旅館の記憶は余りなかった。
(2014.05.31宿泊)

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ますや旅館外観

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新旧の棟に複雑に囲まれ中庭を持つ


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当日夕食の献立書







# by mago_emon3000 | 2019-12-30 14:51 | 山陰の郷愁宿 | Comments(0)

渓流にせり出すような共同湯-湯平・中央温泉

渓流沿いにひしめくように旅館が建ち並ぶ湯平温泉は町並としても好印象だった。流れのそばに中央温泉と書かれた小さな建物があった。近づくと共同浴場のようで、試しに入ってみたが客は一人もいなかった。
受付等もなく、入口で100円を投入して勝手に入るだけのシステムだ。
面白そうなのと汗を流すのに丁度よいと入ったが、暑い時分だったのでかえって汗びっしょりになったことを覚えている。
今少し検索してみると、中央温泉とは以前の呼び名で、今は砂湯と呼ばれているとのこと。川面より低い位置に湯船があり、川底から湯が湧いていたことからそう呼ばれるらしいが、それよりも休止中という情報がちらほら見られるのが気になる。
脱衣場と浴室との区別がない原始的な浴場で、その点でも貴重で野趣溢れるものだったが・・・
(2006.08.14訪問)

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石畳の坂に沿って展開する湯平温泉街



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左側の低い建物が「中央温泉」



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# by mago_emon3000 | 2019-12-26 23:07 | 九州の浴場 | Comments(0)

老婆心という言葉が浮かぶ昭和型ビル旅館-会津東山温泉・東山ハイマートホテル

会津若松市の東郊外の谷あいに展開する東山温泉街。近代的な大型旅館、見ごたえのある老舗旅館も見られるが全体にはどちらかというとやや寂れた雰囲気の漂う、静かな温泉地である。
東山ハイマートホテルと聞くと前者を連想しそうであるが、実際は昭和のビル型温泉旅館という印象であった。私にとってはこのほうが居心地がよいものである。湯も最も新鮮な源泉を引いているということで評判のようだ。2食付で1万円未満の安価な料金設定であったが、料理も決して悪くない。
この旅館で私がある意味最も郷愁を感じたのは、ご主人直筆と思われる各所の案内書きだ。各階の案内、浴室内にまである。さらに部屋のスイッチにも。親切心からのものだろうが、それを超えて老婆心という言葉を思い起す。そして私が泊った部屋では子供がTVのリモコンを川に投げてしまったのか、本体のボタンを押して操作してほしい旨のお願い書きも。
客によってはみっともないと感じる人もあろうし、設備の充実を求める方からすると不満も出るかもしれない。
しかし、細やかな手書きの数々にはご主人の人柄を見るようであり、少々滑稽に感じながらも心が穏やかになるようであった。
(2019.04.29宿泊)

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旅館玄関口(写し忘れのためネットより拝借)

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夕食の膳 川魚の造りなども

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温泉浴場への階段


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個性そしてレトロ感あふれる浴場内の案内

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源泉が投入されているため確かに熱く、有益な案内だ

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部屋のきめ細やかな案内


# by mago_emon3000 | 2019-12-15 18:13 | 北海道・東北の郷愁宿 | Comments(0)